腸のバリア機能が低下するとどうなる?リーキーガットと腸内環境

私たちの腸は、食べたものを消化して栄養を吸収するだけの場所ではありません。

体の中と外を分ける「バリア」としての大切な役割も持っています。


腸は、栄養や水分など体に必要なものは取り込みながら、細菌やその成分などがむやみに体内へ入り込まないよう調整しています。


つまり健康な腸は、何でも通すのではなく
必要なものは取り込み、不要なものは通しにくくする

という働きをしています。


この「どのくらい物質を通すか」という性質を、腸管の透過性といいます。

そして腸のバリア機能が低下し、本来よりも腸管の透過性が高まった状態を「リーキーガット」と表現することがあります。


腸管の透過性が高まると、本来は通りにくい細菌由来の成分などが腸の内側に入り込みやすくなり、免疫反応や全身の炎症に影響する可能性があることが研究されています。


「お腹の調子が良くない」

「疲れやすい」

「体のあちこちに炎症を伴う不調がある」

など
いくつかの不調が重なっている場合には、体の一部分だけでなく

「腸の状態はどうだろう?」
という視点を持ってみるのも一つです。


では、腸のバリア機能はなぜ低下するのでしょうか。
実は毎日の食事や生活習慣も、腸の状態と無関係ではありません。

次に、ご自身の生活を少し振り返ってみましょう。


こんな食生活が続いていませんか?

腸のバリア機能は、毎日の食事とも関係しています。

例えば

・朝食は菓子パンだけで済ませることが多い
・昼食はラーメンや丼物、ファストフードが多い
・揚げ物や脂っこい料理をよく食べる
・お菓子や甘い飲み物を毎日のように摂る
・加工食品やインスタント食品に偏っている
・野菜や海藻などをあまり食べない
・お酒を飲む日が多い

このような食生活が長く続いている場合は、一度見直してみてもよいでしょう。


脂質や糖質に偏った食事、アルコール、加工度の高い食品などと腸管バリアとの関係についても研究されています。


もちろん
「菓子パンを食べたらリーキーガットになる」
「ラーメンを食べたら腸が傷つく」

という単純な話ではありません。


大切なのは、一つの食品だけを悪者にするのではなく
毎日の食事が偏っていないかを見ることです。


腸に良いものも、今の状態に合わせる

腸を整えるためには、野菜や海藻など食物繊維を含む食品を適度に摂ることも大切です。


ただし、ここまで腸内環境シリーズを読んでくださった方ならお分かりのように

「腸に良いものをたくさん食べればよい」
というわけでもありません。


SIBOやFODMAPの回でお伝えしたように、胃腸の状態によっては食物繊維や発酵食品を増やすことで

・お腹が張る
・ガスが増える
・腹痛が出る

といったこともあります。


そんな時は無理に増やさず

・生野菜をたくさん食べるより、やわらかく加熱した野菜にする
・具材を増やしすぎず、味噌汁に少量入れる

など、
その時の胃腸の状態に合わせてみてください。


元気な時に良い食べ方と、胃腸が弱っている時に合う食べ方は同じとは限りません。


体のあちこちに不調がある時は、腸も一度振り返ってみる

・副鼻腔炎を繰り返す
・ヘバーデン結節がある
・腱鞘炎を繰り返す
・関節の痛みや腫れを繰り返す
・皮膚の湿疹や赤みが続いている
・頭痛が続いている

など、炎症と関係する不調が体のあちこちに出ている方もいます。


もちろん、こうした症状があるからといって
「リーキーガットが原因」

と判断することはできません。

それぞれの症状にはさまざまな原因があり、腸だけですべてを説明することもできません。



ただ、腸のバリア機能が低下すると、腸内の細菌由来の成分などが体内側へ入りやすくなり、免疫反応や全身の炎症に影響する可能性があることが研究されています。

そのため、炎症に関係する不調がいくつも重なっているような場合には

「腸の状態はどうだろう?」

という視点を持ってみることも大切です。


さわやか整体院で大切にしていること

当院では慢性的な不調を考える時、痛みのある場所だけではなく

・食事
・睡眠
・ストレス
・体の使い方
・胃腸の状態

なども含めて確認しています。


必要に応じて内臓の緊張を整える施術や自律神経の調整を行うこともありますが

「腸だけを整えればすべての症状が良くなる」

とは考えていません。


食事だけでも、施術だけでもなく、その方の体の状態や生活習慣を一緒に見ていくことが大切だと考えています。



次に読みたい健康コラム


第8回 腸内環境の乱れはアレルギーや慢性炎症と関係する?

今回お伝えした腸のバリア機能は、体を守る免疫の働きとも深く関係しています。

では腸内環境が乱れたり、腸のバリア機能が低下したりすると、アレルギーや慢性的な炎症にはどのような影響があるのでしょうか。


次回は
腸内細菌 → 腸のバリア機能 → 免疫

という流れから、腸内環境とアレルギー・慢性炎症との関係についてお伝えします。



腸内環境シリーズ


第1回
腸内環境が悪いとどうなる?腸と全身の健康の関係


第2回
腸内環境を乱す原因とは?食事・ストレス・睡眠との関係


第3回
腸のために“減らす”ことも大切?小麦・乳製品との付き合い方


第4回
腸内環境を整える食べ物とは?食物繊維・発酵食品・オリゴ糖の摂り方


第5回
腸に良いものを食べるとお腹が張る?SIBO(小腸内細菌異常増殖症)とは


第6回
玉ねぎ・にんにくでお腹が張るのはなぜ?FODMAPと腸内環境


第7回
腸のバリア機能が低下するとどうなる?リーキーガットと腸内環境



この記事に関連する症状ページ


慢性的な症状では、筋肉や関節だけでなく食事・睡眠・ストレス・内臓など、体全体の状態を確認することも大切です。

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